茶の湯 かおり会(武者小路千家)新潟市

千利休 直系の3つの茶の湯「表千家、裏千家、武者小路千家」のひとつ、武者小路千家のお茶を新潟で一緒に楽しんでみませんか?

2018.6.16 あやめ茶会に行ってきました。in 新潟県新発田市(しばたし)五十公野(いじみの)

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本日午前中、新潟県 新発田市の「あやめ茶会」に行ってまいりました。

 

このお茶会は初めて足を運びましたが、何といいますか、本当に素敵な空間と

美味しいお茶が心地良く、いつまでもここにいたいと思うような

個人的にとても大好きなお茶会になりました。

 

たまたま私は今年ご縁があってこのお茶会の存在を知る事ができたのですが、どんなお茶会なのだろうと事前に検索してみても、まぁほとんど情報がナイ・・・。

ということで、僭越ながらわたくしが、今後興味を持たれて検索される方のためにここに記しておきたいと思います。

 

「あやめ茶会」(2018年の情報)

平成30年度 第24回 あやめ茶会開催のご案内|新潟県新発田市公式ホームページ

開催日:平成30年6月16日(土曜日) 、6月17日(日曜日)

開催時間:午前9時30分~午後3時

※両日とも、最終受付は午後2時30分

開催場所:五十公野御茶屋(五十公野4926)、旧県知事公舎記念館(五十公野4926)

参加団体

16日(土曜日)石州流翠濤会髙松社中(五十公野御茶屋

        表千家同門会新潟県支部(旧県知事公舎記念館)

17日(日曜日)石州流翠濤会河原社中(五十公野御茶屋

        石州流翠濤会内田社中(旧県知事公舎記念館)

茶席券

・前売券:  800円(2席)

・当日券:1,000円(2席)、500円(1席)

 

五十公野(いじみの)と読むそうです。む、難しい(^^;)

 

カーナビ様で検索すると「旧県知事公舎」という名称検索で一発ヒット。これにはやや驚きました。日本全国に「県知事公舎」は多数ありそうですが、「旧」と付くのは新発田にしか残ってないのかしら?

ナビ様によれば新潟駅から車で約1時間と出ましたが、実際新潟バイパスに乗って行くと30-40分で到着しました。これだから新潟のバイパスはすごい!!

 

『五十公野御茶屋』と『旧県知事公舎記念館』の2会場と書いてありますが、2つの会場間は徒歩1分程度です。駐車場は2会場とも共通の場所になります。 

 

こちらはレトロな雰囲気の旧県知事公舎記念館。

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受付はクリーム色のところから入ります。

この日は表千家さんのお席でした。当日券も(残っていれば)ここで買えます。

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駐車場はそんなに広くはありませんが(20台くらい)、需要と供給のバランスがちょうど良く、もっとも混んでいそうな10時過ぎでも並ばずに入れました。警備員さんが2人もいて誘導してくれます。親切!

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当日券で受付後、前のお席が終わるのを10分ほど待ち、すぐに案内されました。

 

待ち時間はこの旧県知事公舎の中が寄り付き(待合室)です。

映画の中にでも入ったような、レトロな雰囲気がすてきでした。

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廊下はレッドカーペット。

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約10分ほど待ち、お茶席に入りました。

(下の写真は昨年のものです。新発田市の公式サイトよりお借りしました。)

(当日の実際のお道具等を公表することは、この場では控えさせて頂きます。)

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私が入ったお席には25名ほどいらっしゃいましたが、この写真のように広いお部屋で、お隣の方との間隔もゆったりと座れていい感じでした。写真から切れている左手側には椅子席も10名分くらい用意されてあり、正座の出来ない方でも安心です。

 

この日のお席は、私たち武者小路千家と同じ三千家のひとつ表千家さんで、武者小路と表さんはお点前の所作など共通することが多いので、お席に入ると親戚のような安心感があります。

 

この日のご亭主様は、暑くなることを予想し

「遠山、雲の峰、薄衣、生地の白っぽいお棚、青楓」などなど、

できるだけ涼やかに見えるようにとお道具組みを考えていらっしゃいました。

お掛物の御筆も軽やかで、涼を感じます。

お香合がまたとても素敵で、個人的に非常に好みでした。

 

お天気は、空には雲がかかり気温も19度くらい、お茶会には暑くなく本当にちょうど良い気候でした。

お茶室の窓から見える新緑のグリーンも、お庭の風情も、このお茶席のごちそうでした。うっとり・・。

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このようなお席でいただくお茶は本当に美味しくて。心が洗われました。

 

お隣の方も思わず「あぁ、美味しい」と声がもれ、「ね。」と話しかけてくださいました。

 

 

お茶席のお部屋を外から見た感じ。真っ暗に見えますがこの中でお茶席をしています。

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清々しい余韻に酔いしれながら、もう一席のお茶席まで徒歩で移動します。 1分程度です。

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「あやめ茶会」の名前のわりには、あまり「あやめ」がないなぁ、などと思いつつ、テクテク。。。

 

池の水が澄んでいて、鏡のように木々が映っていました。

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そしてもう一席の会場、 五十公野御茶屋へ。

表の大きな松の木が、こちらへどうぞとお出迎え(笑)

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茅葺(かやぶき)屋根のお茶室です。

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前のお席の最中です。こちらも10分程度で入れました。

右手に控室もあります。

 

本日こちらは石州流さんです。

新発田といえば石州さんですからね。

お点前など私たちとは違うので、興味深く拝見しました。 

(下の写真は昨年のものです。新発田市の公式サイトよりお借りしました。)

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こちらは、先ほどのお茶室より少しせまく、お隣の方と詰めて座る感じでした。

椅子席も5席ほど準備されています。

この日のテーマは「雨」。

しっとりと落ち着いた雰囲気です。

 

外には、かわいらしいお花も。朝方降った雨のしずくがついてますね。 

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新潟に来て7年目にしてこのお茶会に出会いましたが、本当に良かったです。

欲を言えば、イメージ的に名前から「あやめ」の花がたくさんある景色を期待していたものの、ここにはあまり無く・・・今度はあやめ園へ出かけてみたいです。

 

新発田は「あやめの町」なのですね、初めて知りました。

町を走っていると、「あやめ寮」や「あやめ〇〇」など、「あやめ」とつくものが多く目に入ってきます。川の欄干にもあやめの花がデザインされていたり。すてきです。

 

私は10時過ぎに着き、混んでいるかな?と覚悟していきましたが、意外と早く入る事ができました。

 

また、待合室の声がお茶席に入ってこないのもとても良いと思いました。(その点、新潟市民茶会の燕喜館などは・・・改善の余地ありと思います)

知る人ぞ知るお茶会なのでしょうか、限られたお客さまのみなのでこの静寂が保たれているのかもしれません。多くの人に知っていただきたいような、、、でもこの良い面は崩れてほしくないような気もします。

 

2席目の時間帯、ほんの少しだけ近くの学校の吹奏楽の音がブォーンと聞こえました。そしてその吹奏楽の音に反応して、ウシガエル君もちょっとだけ鳴いてました(笑)

それ以外は本当に静か・・・。

 

それと、新発田インターから降りて向かう途中、この新発田の町並みがお茶によく合っているなと思いました。

城下町の風情と、いい意味で素朴なんです。

融雪機能のおかげで車道もこげ茶色に錆びているのさえ、お茶に合っているなぁという気になります。

侘びていて、ガヤガヤせず落ち着いたお茶会です。

また来年以降もぜひ足を運びたい、お気に入りのお茶会になりました。