茶の湯 かおり会(武者小路千家)新潟市

千利休 直系の3つの茶の湯「表千家、裏千家、武者小路千家」のひとつ、武者小路千家のお茶を新潟で一緒に楽しんでみませんか?

夢のコラボ!武者小路千家 千宗屋氏 と 江戸千家 川上博之氏の講演会に行きました(新潟 シルバーホテルにて)

2018年9月2日(日)

夢のようなひとときに、不思議な、偶然のご縁があって、参加させていただきました。

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わたくしがこのような場に軽々しく書いてはいけないような、大変恐れ多い出来事でしたので、気をつけて書き進めたいと思います・・・。

(何か失礼な点がありましたら、お手数ですがわたくしの方へすぐにご指摘くださいませ。)

 

この講演会は、江戸千家 新潟不白会さまが主催で、

江戸千家さんの若宗匠 川上博之氏と、

2年前にもお呼びして大好評でぜひまたお越しいただきたいとのリクエストで、 

武者小路千家の若宗匠 、千宗屋氏 をお招きしたとのご紹介でした。

宗匠が、この新潟にいらっしゃるなんて!

本当に聞いただけで夢のようです。

 

講演会の前には、新潟不白会の皆さまが呈茶席をご用意されていました。

 

(新潟不白会 N先生より、お写真掲載の許しをいただいております。ぜひお床も載せてくださいと言われましたので、本来こういうお道具などは控えるのですが載せさせていただきます)

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お掛け物は左上から縦に「イツ見ルモ 今見ヨ」と読むそうです。

現代で言う、「いつやるの、今でしょ」ですね。変わっていて面白いですね。

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「此君亭」(しくんてい)

「此君」とは「竹」のことだそうです。

 

 

テーブル席が5卓もあり、それぞれのテーブルで趣向の凝らしたお道具を使って

お盆点前(江戸千家さんの正式なお点前の名前はわかりませんが、私たち武者小路千家ではこう呼びます)が行われていました。

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ちょうど私も、普段から自分がこのようなお盆点前を教えているので、この呈茶席のスタイルには非常に興味を覚えました。

しかも、1卓のみならず、同時に5卓もです。

使われているお道具も、テーブルによってお家元好みのものから、色鮮やかな洋風のものまで、バラエティーに富んでいました。

 

お点前も私たち(武者小路)とは当然ですが違っていて、なかなか他のお流のお盆点前を見られる機会はないので、興味深く拝見させていただきました(^^)

 

話が前後しますが、受付の様子。

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そしていよいよ講演会です。

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タイトルは「京都のお茶・江戸のお茶・東京のお茶」。

300人もの人が集まり、会場は満席でした。

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初めに武者小路千家の若宗匠がおひとりで60分程、写真を交えてお話しされました。

 

なぜ江戸千家さんのイベントにご自分が呼ばれたのか、今までの経緯、

江戸千家さんの若宗匠 川上氏は、以前、京都の武者小路千家 官休庵に4年間修行にいらっしゃいました。)

 

武者小路千家を含む三千家表千家裏千家)の略歴、違い、江戸千家さんとの関係、

 

それから、京都のお茶について、京都ではちょっと歩けばお茶屋さんがあり、お菓子屋さんがあり、お花屋さんには当たり前に和花が置いてあるが、京都以外ではそのように恵まれている場所はなく、和花を探すのさえ一苦労である、など。

 

また、若宗匠の東京のご自宅マンションのお写真(重窓)のご紹介など。これが『東京のお茶』ということですね。

私は個人的に若宗匠の著書を拝読していましたので、書物に書かれていたことや載っていた写真もあり、若宗匠を目の前に直接詳しくご説明を頂けて、より理解が深まりました。

おそらく初めて写真をご覧になったであろう方々からは、写真が映し出されるたびに感嘆の声が上がります。

 

そして若宗匠同士のご対談が45分ほどありました。

 

なんと前日には新潟の岩室温泉にお二人で宿泊されたそうです。

「ほとんど『打ち合わせ』してました」と強調され、会場が笑いに包まれました。

川上氏が大学を卒業後すぐに武者小路千家に修行に入られたときのお二人の思い出、驚いたことなどお話しされました。

武者小路の若宗匠の方が少し年上で、先輩と後輩のお二人の絶妙な掛け合いで会場には何度も笑いが起こり、とても楽しい対談でした。

 

そして終盤になり印象に残ったお話、それは、

「新潟では、新潟のお茶をすればよい」というようなことでした。

お茶の面白みは、その土地土地のものをいただいたり、お道具に触れたり、お話をすることなのでは、と。

なんでも京都のお茶を真似すればいいというわけではないのだと言われ、はっとさせられました。この日の思いを忘れず、私も精進していきたいと思います。

 

 

最後になりますが、偶然出会ってお席を取り次いでくださったKさん、Sさん、それからお席をご用意くださったN先生、本当にありがとうございました。