茶の湯 かおり会(武者小路千家)新潟市

千利休 直系の3つの茶の湯「表千家、裏千家、武者小路千家」のひとつ、武者小路千家のお茶を新潟で一緒に楽しんでみませんか?

茶杓づくり体験に行きました(新潟 水と土の芸術祭2018にて)

茶杓づくり体験に行きました(新潟 水と土の芸術祭にて)

2018年9月1日(土)、『水と土の芸術祭』の中のイベントとして『茶杓(ちゃしゃく)づくり』が行われるということを知り、行ってきました。

 

▼『水と土の芸術祭』概要

http://2018.mizu-tsuchi.jp/about/

2018.mizu-tsuchi.jp

 

『水と土の芸術祭』、概要をざっと見ましても、新潟市内の各所で様々な芸術活動が行われているのですね。

今回の茶杓づくりは昨年も行われていたそうで、今までどうして気づかなかったのでしょう。旧礎町保育園にて。体験1回500円です。

 

ちなみに私、せっかくなので「茶杓づくり」と「陶芸体験」も同じ日にやりたいなと思い、1ヶ月以上前に電話で伺いましたら、「大丈夫ですよ」とのお答えでしたのでそのつもりで行きましたところ、予想以上に茶杓づくりに時間がかかり、結果的に陶芸が体験できませんでした・・・(´・ω・`) クレームを言っているわけではありません、自分が悪いのです。

陶芸はその前にも何度か日にちが設けられていたのに、茶杓づくりは 9/1(土)の1回のみ。面倒くさがってこの日に合わせて2つやろうとしたのがいけませんでした。

今年の陶芸は翌9/2(日)が最終日で、私はその日は用事があり行けないという・・・(>_<)  来年必ずリベンジしたいと思います。

両方ご希望の方は、別の日に(もしくは茶杓の前に午前中に陶芸をしたという方もいらっしゃいました)陶芸をされることをおすすめします。

 

黒竹 or 青竹?

前置きが長くなりました。

そしてこちらがお茶杓の原型、竹を割って水で柔らかくしたものと、目安の型紙、そして小刀です。

f:id:ochabiyori:20180903155908j:plain

 

30人位いらっしゃったのでしょうか、とても混んでいまして、それでも「一人2本か3本ずつできますよ」との事でした。

黒竹(新潟市西蒲区産)と真竹(青竹、佐渡産)が用意されていて、皆さん黒と青それぞれ1本ずつ選んだ方が多かったようですが、私は黒のグラデーションが素敵に感じ、表情の違う黒竹を2本選びました。

 

曲口(まげくち)の裏面を削る。

まず初めに、目印の赤線の裏面を曲げやすいように、自分の膝の上で削ります。

「自分の膝の上で」というのがポイントで、これが慣れないので結構怖かったです。

人数が多く、お隣さん同士も密着して座っていましたので、お互いにケガをしたりさせたりしないかドキドキ。。。

f:id:ochabiyori:20180903161305j:plain

 

曲口を曲げる。追取を削る。

そして粗方削りましたら、熱風で曲げてもらいます。

ご紹介が遅れました、西蒲区和納で竹職人をされている阿部晋哉さんです。(お写真の掲載許可頂きました^^)

f:id:ochabiyori:20180903161622j:plain

f:id:ochabiyori:20180903161608j:plain

 

曲げた後がこちら。

(※この時は気づきませんでしたが、後から写真で見返してみるとこの時点で曲がっていますね。これは最後の写真の話につながります。)

f:id:ochabiyori:20180903161704j:plain

 

横から見た感じ。

わざと角度を変えてくださいとお願いしました。

f:id:ochabiyori:20180903161850j:plain

 

曲口(まげくち)を曲げた後に、節から下半分、追取(おっとり=手で持つ部分)を細く小刀で削っていきます。

私は一人で参加していたので、隣りに居合わせた女性とお互いに見比べながら、

もうちょっと細くですかね?なんてお話しし・・・

 

まさかの白竹登場

・・・と、ここまで来たところで、竹職人の阿部さん、

「あぁ、これもあったんだった」とおもむろに白竹(九州大分産)をガバッと2,30本ほど出されました。

「普通、お茶では白竹だよね。黒とか青は使わないんじゃないかな」なんて仰るものですから、一同、「えー!白竹が良かった・・・」とザワザワ。

ちなみに私も、白竹もあるなら1本そっちにしたかったな・・・。なんて思っていると、阿部さんが、「作りたい人は持って帰っていいですよ(^^)」と。なんて太っ腹なのでしょう。

 

ちなみに、白竹も元は真竹(青竹)であり、油抜きという加工をするとこのように白くなり、経年変化で徐々に茶色くなるそうです。

一方、青竹の方も経年変化で茶色くなり、そうなったら青竹だったか白竹だったか見分けもつかなくなるとのことですので、青竹で色の変化をたのしむというのも良いのかもしれませんね。

 

レポート下手ですみません。

青竹と、途中で出てきた白竹の写真を撮ってなかったので、これで見てください。

(青竹)

f:id:ochabiyori:20180903161947j:plain

 

(白竹)

f:id:ochabiyori:20180903161959j:plain

 

そして、私の2本(黒竹)がこちらです。

もうここまで来たのに、また最初から白竹を削る気力は無く、諦めました。

黒もアンティークみたいで気に入っています。

f:id:ochabiyori:20180903163652j:plain

だんだん形が見えてきました。もうひと息です。

まだ全体的にぽってりしているので、もう少しシャープにしたいです。

 

小刀の扱いに慣れてなく、しかも欲張って2本同時進行していたので、1本だけの人達より作業が遅れ気味です。

 

櫂先を整える。

櫂先(かいさき=先の方)を丸く削ります。

お茶席で行う「お茶杓拝見」の場面を思い出しながら、見られるポイントなので丁寧に整えていきます・・。

櫂先の厚みも気になります。なんだか野暮ったい。

それに反対側の切止(きりどめ)も。

刃の当て方、削った跡も美しくしたいです。

こだわり始めるときりがなく、どこで「終わり」とするか悩みどころです。

 

そしてお棗(なつめ)に乗せてみると・・・なぜか2本とも右へカーブしていました。

「こういうのは性格が出るんだよ(笑)」という会話がその前から聞こえていましたので、私の性格が曲がっているからかー(^^;) と思いながら苦闘します。

再度、阿部さんにお願いし、もうここまでくると熱は使えないので水と手で癖を直していただきました。

 

こちらはまだ目立たないほうかな。

f:id:ochabiyori:20180903164005j:plain

でも全体的に真っすぐではない、どこか左右非対称で曲がっているのが気になります。

 

こちらは、一目瞭然、右に曲がっております。

段々と終えて帰っていく人もいる中、終わらない・・・

f:id:ochabiyori:20180903164504j:plain

 

このグラデが好きだったのになぁ。直したい一心で曲がりを調整していきます。

 

そして完成(未完成?)したのがこちらです。

 

f:id:ochabiyori:20180903173824j:plain

真ん中は、私の手持ちの練習用(市販品)です。比較用に。

まだ2本とも太いですね。 

曲口のところの横幅は変えられないと言われたので、そこはもういじれません。

曲口の角度も1本は強めにしたつもりが、最終形を比べてみると市販品より2本ともゆるい角度でした。 

 

白竹を1本いただいてきましたので、

小刀をどこかで調達して、再チャレンジ&2本の調整(できるのかしら?)、していきたいです。

とりあえずここまでで一旦レポを終わります(笑)

 

13時から始まり、16時の閉店時間までかかりました。

とっても楽しい体験でした(^^)