19歳でお茶に出会ってから、かれこれ十ウン年。
今までこんなに長く続いているお稽古事は私は他にありません。
(ちなみに過去には、書道、ピアノ、水泳、英語、パソコン、ボルダリング、スポーツジムなど経験しました。)
茶の湯の魅力は何ですか? と聞かれて私が思うことは、
「無心になる心地よさ」だと思います。
それなら別にお茶じゃなくてもいいのでは?と言われると
・・・確かにそうかもしれません(^^;)
ただ、他のそういうものとも違う魅力は?というと、
お茶の 理路整然としたお点前(おてまえ)だったり、
お茶室の雰囲気、におい、
そして お茶をいただくときの香り、味わい。
そのあたりでしょうか。
お茶室に入ると神聖な気持ちになります。
いつだったか、一緒に習っているかたが
「教会のよう」とおっしゃったのも頷けます。
最初のころ、私は「お抹茶」も「和菓子」も実は苦手でした。
えーーって感じですよね。(笑)
コーヒーがもともと苦手な私は、
お茶のお稽古の日は「抹茶」のカフェインで明け方まで眠れず、
その後も数日間、胃が痛くなりました。。。
甘いものも苦手で、普通子供が好きそうな「ケーキ」も「あんこ」も苦手でした。
今は抹茶も和菓子もおいしくいただけるようになりましたが。
(コーヒー、ケーキはいまだに駄目です。)
何が言いたいのかと申しますと、そんな人間でもお茶の世界はとても魅力的でした、ということです。
はじめのころに惹かれたのは、師事した先生のお人柄でした。
柔和で穏やか、それでいて頭がよくて。
お茶以外にも学ばせていただくことがたくさんありました。
それと、「和」の雰囲気 も好きでした。
お点前(おてまえ)の所作 は、一見静かな中にも緩急があり、独特の世界です。
初めて間近で見て、一気に引き込まれました。
先生や周りの先輩方のように、流れるようにきれいなお点前を、早く自分もできるようになりたいという気持ちでした。
型が決まっているので同じお点前のはずなのに、
一人ひとりの「味」があるのです。テンポ、間が違います。
手順は同じでも、「人」が表れる、と私の先生はいつも仰います。
今でも忘れられないのは、
同じ社中の先輩でとっても美味しそうにたてる方がいらっしゃいました。
いつも無駄がなく、シャカシャカと小気味よいリズムでたて、
スッと出されます。
うわ、美味しそう!あのお茶飲みたい!と思いました。(抹茶が苦手なのに)
先述の「先生のお人柄」は 、私自身はまだまだ到底及びませんが、
後述の「和の世界」「お点前の魅力」は、私も誰かに伝えられるのかなと思いました。
初めは手順を覚えることに頭がいっぱいになると思います。
そのうち慣れてくると、
なぜこうするのか、
この動きはどのような意味があるのか、と考えると思います。
茶碗を温め、拭き、清める。
お茶をはる。さばく。
集中してお茶をたてることで、気持ちが研ぎ澄まされ、
そしてお茶をいただくことで心のモヤモヤが浄化される気がします。
心のモヤモヤ? 頭のモヤモヤかしら?(^^;)
脳の回路が交通整理されるような、そんな気持ちです。
私の教室では、通いやすいように1回完結のレッスンをご用意していますが、
できれば2回、3回と通って体験していただけると
もっと深く感じることができると思います。
たくさんの方に気軽に触れていただきたいです(^^)